国語力を伸ばすために本をたくさん読みましょう、というのよく聞くアドバイスですが、
- どれくらい英語ができるようになる?
私は大人になってから英語を本格的に勉強したんですが、実は昔は何よりも長文読解が一番苦手でした。
長いから集中力が続かないし、読む気がなくなるしで、
問題集をやるにしても、単語問題や文法問題ばかりやって、長文は手つかず。。。
単語帳を作って単語を一生懸命覚えようとしても、覚えられないし、
覚えた単語が出ても別の意味だったらもうお手上げ。
わかる単語でも難しいと日本語に訳しながら読んでいくから全体の意味がわからなくなるし、
わからない単語があると、そこばっかりに目が行ってしまって、
単語がわからないからできないんだー、って読むのが嫌になってしまう、
でも単語覚えても使えないっていうかなり悪循環でした。
実は私は日本語でも本を読むのがあまり好きでなくて、
大学生の時でも漫画ぐらいしか読んでなかったというとんでもない人だったんですが、
英語の小説を読むようになってから、読む速度も割と速くなり、
本を読むのが好きになってしまいました!
驚いたのは、小説を読み始めてから1年半後に受けた英語のテストでも、
全くノー勉ぶっつけ本番で受けたTOEICで945取れたり、英検1級取れたりしました。
今まで私が教えてきた生徒さんの中でも、小説クラスをやった人は、
大体の人が普通に英語が話せますし、
英検は準1級は取っているとかというレベルまで行っている人が本当にたくさんいますし、
少なくとも全員が長文を読むのはへっちゃらになってます。
なので、私だけに限った話ではなくて、再現性が高いお勧めの勉強方法ですので、
これから詳しく紹介していきます。
- 英語脳になると、どんなことができるようになる?
小説を読むことでまず長文を読むのが楽しくなって、たくさん読んでも平気になります。
小説をたくさん読むと英語脳が作れるのですが、
英語脳の人は、日本語に訳さず英語がそのままわかるようになるので、
長い文章も頭が痛くならずにスラスラ読めます。
長文がスラスラ速く読めるようになると英語脳が作れます。
速く読めるとTOEICや英検なんかのテストでも、問題を解く時間が十分取れるようになりますが、
実はリスニングテストでも選択肢を素早く読んで話の内容を予測することが大切です。
英会話をしても、反応が素早くなります。
楽しく小説を読んで英語脳を作ると英語力が一気に上がることを実感できます。
- どんな仕組み?
簡単な小説を用意して大量に読むことで、初歩的な文法力や単語力だけで、
日本語に訳すことなく英語を英語のまま理解できるようになります。
今まであんまりたくさんの英語の文章を読んでいなかった人にとったら、
それまでの何十倍もの量の英文を読みます。でも、簡単なので楽です。
小説だと、ストーリーや前後関係、登場人物の特徴から、
わからない単語やフレーズ・イディオムを推測しようと努力するようになるので、
単語がわからないからといって思考停止に陥らなくなります。
だいたいでいいので内容がイメージできた状態で読み進むと、
頭は英語のままで考えることが癖になります。
わからなかったらもう一度、二度読んで理解する経験を積むと、
英語がそのまま理解できるんだという成功経験が積めます。
こうすると難しい英文を日本語に置き換えるのではなく、画像、絵、イメージにする練習と実践ができ、
結果として長文を読むのが苦痛でなくなります。
- 英語脳を作る具体的な方法
日本語で小説を読むときに、分からない単語をがあってもいちいち辞書で意味を確認しながら読むようなことはしないですよね?
大体の人は話の流れや前後関係、登場人物の性格や行動パターンなどから単語を推測して読んでいると思います。
英語でも同じようにして、簡単な小説から始めて、
英語を英語のまま理解するように読んでいきます。
自分の知っている英単語や文法を総動員して、軽い負荷でたくさんの本を読んで、
どんどん英語を英語のまま理解するトレーニングをしていきます。
例えるなら、サイクリングのような感じです。
最初は自転車のギアを軽めにして、軽快にすいすい走ります。
楽しいからどんどん先に進めるし、続けていくうちに習慣化し、
だんだんとスタミナもついてきます。
そのスピードと負荷に慣れてくれば、
ギアを少しずつ上げて徐々に負荷をかけていきます。
(慣れてくると、少し難しい単語や表現が入っている小説を読むようにします。)
そうすれば、さらに筋力と体力がアップして、
さらに難しい本でも読めるようになります。
注意しなければいけないのは、急に大きな負荷をかけることです。
前に進めなくなり、足をついたり、とまってしまいます。
最初からわからない単語がいっぱいあるような本を読みはじめると、
面白くもなくお手上げになって途中で投げ出してしまい、
結局英語脳は作れないので、注意してください。
日本語に直して考えようとすると効果がなくなるので注意!です。
ただ、前後を読んでも、2,3度読んでもどうしてもわからない単語はがあって、
それがわかならいと他が何もわからない!くらいに困ったら、調べてみましょう。
その時もできるだけ日本語にするのではなく、
Googleイメージ検索をしてイメージでとらえたり、
現代英英辞典や類語辞典で自分の知っている簡単な英語にします。
小説は、始めはすごく簡単なものがいいです。
1ページに3~4個知らない単語がある程度の本ならなんとかなります。
私がやった時は、最初は本当に簡単なアメリカの小学生中学年の子が読むような本からはじめて、
徐々に読む本のレベルを上げていきました。
本当に子供向けなんですが、X Filesとかから始めましたが、
私の英語力はその程度だったんです。
そのあとはチャーリーとチョコレート工場とか、少女探偵ものとか、
英語圏の小学生用のものを読んでいました。
その後は、映画で見たことがあって内容を知っている本とかを、
よくわからないながらもザーっと読む、っていうこともしました。
例えば、当時はトムクルーズの映画が大好きだったので、
ジョン・グリシャムの”The Firm”法律事務所とかも読みました。
わからなくても、映画を見ているのでだいたいの内容を創造しながら読んでました。
リーガルスリラーとか言われる法律系サスペンスもので、難しそうに聞こえるんですが、
1文1文が割と短くてすごく読みやすかったです。
グリシャムの本はほぼ全部読みました。
私は1週間に1、2冊くらいは読んでいって、
大体1年半くらいで小学生用の小説から大人が読むような小説まで読めるようになりました。
英語をたくさん読むといっても、参考書や高校の英語の教科書みたいなものはだめです。
難しい単語だらけで、内容も面白くない2,3ページしかない文章を、
単語を引いて訳しながら読むのは英語を日本語化しているだけ。
そんな方法では、残念ながらどれだけ努力しても
英語をそのまま理解する感覚はいつまで経っても身につきません。
じっくり読む精読必要ですが、まずはたくさん読む。
多読というか乱読というか、文法力と自分の知っている単語を総動員して、
ストーリーを理解しながら読む、っていうことを続ける。
そうすれば、楽しみながら気がついたらあっという間に、
問題集や単語帳をやっても絶対無理だったような英語力がつきまます。
単語を覚えるにしても、文脈の中で他の単語とか内容と結び付けて一緒に覚えていないと、
結局実践では使えないことが多いですが、
小説で出会った単語は使える状態で覚えることができるのもポイントです。
小説を読むときは、几帳面に一つ一つ単語を調べるのは本当に時間の無駄。
そんな読み方はやめましょう。
怠け者が得をする読み方で、楽しみながら実力が付くってすごくないですか??
- まとめ
日本語に訳して理解しようとしている限り、感覚的に英語をつかむ英語脳はできません。
わりと簡単な英語を段階を踏みながら大量に読むことで、
英語を英語で読む感覚が付き、素早く英文を読むことができる英語脳になります。
おまけに、英語を読むこと楽しくなるので、楽しく読む習慣を続けていくだけで、
英語の力が落ちることが一生ないです。
英語の勉強をやめても、趣味で英語の本を読みながら英語力がさらにUPしていくって、すごくないですか?
私は英語の小説を読んでいる日とそうでない日をくらべると、
英語を話す力というか、英語で考える時間の速度の差に自分で気付くほどです。
なので、海外に行く前とか、英語でたくさん話さなきゃいけない日の前とかには、
1か月くらい前からたくさん小説を読んで英語脳に切り替えておくようにしています。
ということで、最初は難しそうに聞こえる「小説を読む」っていう英語勉強法ですが、
実際にやってみると楽しく、簡単で、効果が一生続くというお得な方法です。
なので、ぜひたくさんの人に試していただきたいと思います。
メイプル英会話スクールには、
小説を読みながら英語脳を作るBOOKS&MOVIESというクラスがあります。
どのレベルから始めたらいいのかわからないという人にはお勧めでので、
ぜひご相談ください。
わからないことがあったらコメントください。
ブログでお答えします。