スピーチコンテストのトロフィーを持って微笑む受賞者女子中学生

英語のスピーチコンテストは、読み書きが中心の受験や検定だけでなく、社会人になって幅広い場面で英語を使って仕事をしていきたいと考えている人におすすめです。

スピーチコンテストに出場することで、英語での表現力を鍛え、舞台に一人で立って、自分の声や表情で表現するという最高の学びの機会になります。

大勢の前で発表するということは、学校はもちろん、日本の社会ではなかなかない経験ですので、将来、英語を使って外国の人と交渉をする、信頼関係を作る、英語でプレゼンをするなどという仕事に就いたときに大変有利になるコミュニケーション能力を養うことができます。

英語スピーチコンテストはどんなのがあるの?

岡山県内ではたくさんのスピーチコンテストが開かれています。

小学生向けのものは、岡山県知事杯、渋沢・ギューリック杯、ノートルダム杯、岡山大学附属中のコンテストなどがあります。

中学生向けには、高円宮杯、ライシャワー杯、ノートルダム杯、城東高校での城東杯などがあります。

高校生になると、数が少なくなってしまいますが、それでも全国大会まで行けるコンテストがあります。

写真は、小学生の英語スピーチコンテストギューリック杯です。

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英語スピーチコンテストはどんな人に向いている?

英語でのコミュニケーション方法を最大限に学びたいと思っている人に向いています。

英語とひとことに言っても、学校での勉強によくある読み書き中心のものから、何とかその場で意思疎通できればOKの簡単な英会話、そして就職面接や仕事上での取引から新企画のプレゼンテーションなどに必要な洗練された英語交渉力まであります。

英語を自分の声を使って、自由に表現し、相手によりわかりやすく伝えたい、将来は、英語を使った業務上の交渉までできるくらい自由自在に英語を使いたい、と思っている方は、ぜひ英語のスピーチコンテストに出ることで、そのような英語力やコミュニケーション力を養うことができます。

英語スピーチコンテストでは、どんなことをするの?

ずばり、大勢の前に立って、英語でスピーチをします。

一人だけでスピーチする場合がほとんどですが、二人以上で組になってスピーチをするパターンもあるようです。

大会によって、暗唱部門のみや、自作の作文でスピーチする創作部門がある場合もあります。

小学生向けには暗唱のみ、中学生は暗唱と創作、高校生は創作のみ、というようになっています。

英語スピーチコンテストでは何を審査される?

英語のスピーチコンテストで審査の対象となるのは、大きく分けて2つです。

伝える力と聞かせる力。

 

伝える力とは、

発音、イントネーション、声の大きさ、英語のスピーチミュージック、英語らしい声の出し方

などです。

聞かせる力は表現力とも言えますが、

声音のバリエーション、顔の表情や目線の自然な使い方、メッセージをよりわかりやすくするための自然なジェスチャー、観衆とつながる力

などです。

創作ではどんな作文を書けばよい?

自作のスピーチを発表する創作の場合は、トピックは自由に選べ、自分がみんなに伝えたいことを自分の言葉で発表できます。

個人的な経験から学んだ普遍的なこと
時事問題への自分なりの解決策
よくあることを別の観点から見た気づき

など、聴衆が面白いと感じ、学んだなと思えること、他の人に話したくなること、などのスピーチは高く評価されます。

発表の制限時間が3~5分になっている場合がほとんどです。

話すスピードや流暢さにもよりますが、英文にすると大体360語~650語程度というところです。

創作部門のスピーチコンテストの場合は、内容と構成が審査の最重要項目ですので、しっかりと英語文化で使われている作文の型に合った内容でスピーチを完成させてから、話す練習をしましょう。

詳しくは、「英語スピーチコンテストの審査項目と練習方法」で書いていますので、そちらの記事をご覧ください。

審査の観点や評点を明示しているコンテストは実はほとんどありませんが、高円宮杯は2019年までは審査員それぞれのスコアとコメントが書かれた評価シートがいただけました。

(ただ、コロナ禍でコンテスト自体が中止や観客を入れないようになっているため、2020年以降も同様かどうかは確認できていません。)

評価シートがいただけるのは、参加者の強みと弱み、今後の改善ポイントが見えますし、コンテストの透明性が保たれるため、指導者としては大変ありがたいです。

数年前にメイプル生に起こった出来事なのですが、正確に本文を暗唱できていないというコメントをいただき、それに合わせて点数も低かったため、受賞を逃したのですが、実際はその生徒は課題文通りに発表していて、ジャッジの聞き間違いでした。間違ったと思われた箇所を明記くださっていたので、後からでも確認することができました。

その点を後日に書面にて指摘すると、生徒の得点を修正し、公平な結果に修正くださいました。子供を育成する教育者として大変素晴らしい!と感激いたしました。

恐らく、こういうことがあるので、他の団体は評価シートを公表していないのではないかと想像していますが、指導者としては、結果はどうあれ子供のモチベーションを上げ、次につながる第三者からのフィードバックをいただけるのは大変ありがたいです。

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英語スピーチコンテストに出るとどんなメリットがある?

メリット① 自分の声で表現するまたとない機会が得られる

英語を、自分の言葉で、表情で、ジェスチャーで表現する機会を持てること。

スピーチすることは、英語を音読するとか、英作文するとかといったスキルよりももっとたくさんの練習が必要なスキルです。

なぜなら、正しい発音はもちろんのこと、声の高低や抑揚、大きさ、目線や顔の表情、伝えたいことを強調するための手振り身振りのつけ方など、書かれた文とは全く違ったスキルを駆使して表現する必要があるからです。

「英語を相手に伝わるように自然に話す」とは、こうも難しいものなのか!と、スピーチの練習をするたびに実感させられますが、しっかりと満足できる練習をして、大勢の前でスピーチを発表をするということは、日本では日本語でもなかなか得られない機会です。

メリット② 人前で発表するという経験が積める

人前で発表することは、日本語でもすごく緊張します。

その上、評価されるとわかっていると、うまくやらないと!という思いが高まり過ぎて、もっと緊張してしまいます。

これは大人でも子供でも同じで、「大丈夫よ!リラックスして普段の通りにね!」なんていう、経験のない人のアドバイスには「余計なお世話だよ!」って言いたくなります。

緊張するのは当然です。

全身で必死になってパフォーマンスを上げようとしている状態が舞台に上がる前の緊張状態ですので、それをリラックスさせるなんてできません。

でも、そんな逃げ出したくなるような経験を何度も乗り越えることで、「緊張しても大丈夫。倒れるわけじゃないし、心臓が口から飛び出すわけじゃない。」ということが体でわかるようになります。

特に、小学生や中学生の時に少しくらい失敗しても大丈夫なので、スピーチコンテストのようなことを経験しておけば、舞台に上がる度胸もつきます。

英語でのスピーチやプレゼンの場面は、受験や就職の面接だけでなく、リーダーシップを発揮する、自分のアイデアを売り込むなど、グローバル化する社会ではこれから重要度が増すスキルです。

小さい時から、機会があれば積極的に経験を積んでおいて損することはありません。

メリット③ 英語の発音が良くなる

英語のスピーチコンテストでは、母音と子音の正しい発音、そしてSchwa(シュワー)と呼ばれる「あいまい母音」の自然な使い方、英語独特のスピーチミュージック、英語らしい声の出し方など、普段、生徒として使っている英語の発音とは違って格段に正確な発音が求められます。

英語のスピーチコンテストで上位に入賞したいのであれば、一文一文が正しく発話できているということは大前提になりますので、当然ながら発音は改善されます。スピーチコンテストに向けて練習するのですから、英語の発音が良くなるのは当然なので、これをメリットの一番最初に上げても良さそうなのですが、敢えて3番目にしました。

なぜなら、いくらネイティブのようにきれいな発音であっても、伝える力や表現力弱ければ、良いスピーチとは思われないからです。

理由は、日本語がきれいに話せるからといって、心を打つスピーチができるわけではないことを考えればわかると思います。

やはり、自分の思いを声や表情や全身を使って伝えようとする、聴衆を惹きつけるスピーチというのは、発音の良さのさらに先に行ったところにあります。

詳しくは、「英語のスピーチコンテストに向けての練習方法」という別記事でご紹介していますので、ご興味を持たれましたらご一読ください。

 

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英語のスピーチコンテストに出場するデメリット

デメリット① 練習に時間がかかる

スピーチコンテストに向けての練習には、相当の時間がかかります。

英語で意思疎通が自由にできるレベルでも、スピーチをする準備となれば、最初は1か月ほどの準備期間が欲しいものです。
慣れてくれば数週間でできるようにはなります。

でも、英語の発音からして見直さないと!という場合がほとんどですので、少なくとも2か月くらい前から準備を始めたいものです。

その期間、毎日スピーチ文と向き合うことになりますので、他のことを一時ストップしなければいけない可能性もあります。

せっかくの発表の機会を、成功に導くためには、入念な準備が欠かせませんから、練習のために特別なレッスンに通う必要もあるでしょう。

練習に相当な時間を要するのがスピーチコンテストに出場する際のデメリットと言えるでしょう。

デメリット② 大勢の前で話すのは相当のプレッシャー

日本語でさえ、大勢の前で話すのは相当のプレッシャーです。
それも、英語でとなると、さらなるプレッシャーです。

恐いことは避けて通りたいという気持ちが出てきてしまいますし、失敗したらどうしよう、失敗したら英語が嫌いになるかも?という気持ちも出てくるし、相当のプレッシャーを感じることがデメリットと言えます。

まとめ

これからの社会ではプラスになることがたくさんある

英語といえば、観光客として海外に行って、まぁなんとなく意思疎通ができればいいや!レベルで、今までは何とかなっていたかもしれませんが、これから社会に出て行く子供たちに求められている英語力はそんな生半可なものではありません。

英語で、影響力、交渉力、人間関係を作る力を養っていかなければいけない時代になっていますが、その世代を育てなければいけない私たち親の世代が必要性が良くわかっていないという、大きなギャップがあるんです。

考えてみれば、日本の人口は減っていますから、日本企業はマーケットを求めて海外に進出していくのは当然ですし、大企業はずっとそうしてきていますが、これからは中小企業にもその流れがやってきます。

海外の取引先にとって、日本の企業は「お客様」ではなく、他の会社との競争にさらされます。

取引先との人間関係作り、商品の説明、契約、アフターサービス、もちろんすべて英語での競争での競争になるでしょう。

そんなときに、読み書きだけができる、和文英訳でとりあえず伝わるかな?程度の英語がどれだけの役に立つか、ちょっと考えてみればわかると思います。

今、社会に出て生きていくための準備をしている子供たちにとって、影響力、交渉力などは、とても大事なスキルであり、これは日本語ではなかなか練習する機会にも恵まれないスキルです。

そう考えれば、英語のスピーチコンテストに出場して、他の人が身につけれていないコミュニケーション力を自分のスキルにし、武器にすることは、とても大きなプラスになるのではないかと思います。

スピーチコンテストは、全員に向いているものではありませんが、少しでも興味を持っているのなら、挑戦してみる価値は十二分にあると思います。

You miss 100% of the shots you don’t take. (Hockey Hall of Famer Wayne Gretzky)
打たなければゴールに入ることは100%ない。(ホッケーの殿堂入りしたプレーヤー ウェイン・グレツキーの言葉)

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こんなブログです

英語という便利な言語を身につけたことで、自分の世界も子供の世界もどんどん広がることが楽しくて楽しくて(笑) この便利さと楽しさをみなさんに体験してもらえるよう、効率的な英語習得や英語子育ての方法を、第二言語習得理論の観点からお話していきます。

英語学習についての記事

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こんな人が書いてます|Eiko:岡山生まれ、岡山育ち。

英語は中学がはじめましてのコテコテ学校英語でスタート。22歳から一念発起して英語を本格的に勉強し始め、3年後には試験勉強ゼロのTOEIC初受験で945。さらにその1年後に英検1級を取得。留学経験なし!


二児の母。日本にいながら、特別なスクールに通わせることなく、DIYの独自英語教育で二人の子どもを日英完全バイリンガルに育てました。

資格:TOEIC985、英検1級、TESL



学生時代の英語と言えば、中学1年から英語を始めたコテコテの日本語モノリンガル。

高校の英語担当の先生から「お前の英語は大学受験には使い物にならん!」と言われてしまいました。


英語の成績は振るわなくても(高校卒業時点で英検3級しかなかった!)、英語自体は大好きだったので、なぜか「英語くらいは絶対に喋れるようになってやる!」という変な自信があったのと、鼻息だけは荒かったのは覚えています(笑)

ただ、世の中そんなに甘くない!(苦笑)

今のカナダ人の夫と結婚し、カナダに1年10か月住んでいましたが、自信がなくて英語が全く声に出せず、外に出るのが恐くて、電話が鳴ったら悲鳴を上げるくらい怯える状態。。。

結果、1年10か月の内の1年半は、ずっと自宅に引きこもりをしていました。


そんなダメダメ状態でしたが、トロントの銀行でのとても嫌な出来事から、「この国では英語で主張しないと、いないのと同然の扱いを受ける」ということが骨身に染みて、それ以降は堰を切ったように話すように。

間違ってもいいからとにかく話さないと!の態度がやっと身につきました。(と言っても、いまだに間違えるのは恐いので、しゃべるのには勇気が要るんです。性格は変わらないけれど、自分の特性に合った対策はできますよ。)


その後1年半のうちに、TOEIC945と英検1級を取得しました。

今まで指導してきた生徒の多くは、高校卒業までにTOEIC900以上、英検1級・準1級を取得。
卒業生ので英語圏の大学に正規留学した生徒は5名、その他、東京大学(理1,2,3)、京都大学(物理学・法学)、名古屋大学(工学)、九州大学(経済学他)、岡山大学(医学部他)など。

英語は新しい扉を開けてくれる魔法のツール。どんなチャンスがやってきても逃さないように、生涯英語力を上げ続けることと信じてます。

趣味をほぼ全部英語がらみにすることで、日本にいながらも英語力を上げ続けています。
     

スピーチコンテストに向けての指導も行っています

どんなスクール?自分に合ったクラスはある?

Seeing is believing.百聞は一見に如かず。一度試してみてはいかがですか?

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スピーチ指導は、オンラインでも受けられます。

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